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【美術展記 #4】湖北の展示 びわ湖KANNON HOUSEから

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だんだん梅雨らしく雨が続く日々。 そんな雨の中、ずーっと気になっていた、びわ湖長浜KANNON HOUSEに行ってきました。

上野。京成上野駅から徒歩1分。地下鉄上野駅からは徒歩5分ほどに位置するKANNON HOUSE。

湖北・長浜の仏像が2〜3ヶ月のスパンで展示され、そしてなんと、お写真撮影もOK まさに滋賀好き、仏像好きにはたまらない空間。

いくつかブログにもしてきましたが、滋賀、湖北は、私にとっても特別な場所で、ここ数年は何度か足を運んでいます。







現在お越しになっているのは、滋賀県長浜市の野瀬地区にある大吉寺の聖観音像。

少し前かがみのお姿。お顔は穏やかで、台座の色味が鮮やかで美しい。

今回私は、6/22にギャラリートークに参加。 10分ほど前に着いたのだけど、モニター前には4列ほどの椅子が並べられており、すでに4〜5名の方が座って待っていました。

写真はギャラリートーク後にももちろん撮れるけど、あまり撮る人が少なかったのでこの待ち時間に撮るのがいいかもしれない。
みんな、今撮る?どうする?写真?興味なしという雰囲気で、あまり撮りに行く人がいなかったので、じっくり、しっかり独り占めできるチャンス。



ギャラリートークには、大吉寺のご住職、吉瀬雄成住職と長浜市長浜城歴史博物館の秀平文忠館長もお越しになって、大吉寺や、野瀬地区のお話を1時間かけてじっくりしていただきました。

現在お越しになっている聖観音は、普段は厨子の中に入っており、御本尊の御前立。

長浜市指定文化財に指定されており、鎌倉時代の木造作品で、像高67.1cmの彫眼の観音像。

御本尊は愛知川から流出した浮木とされており、粟津の天吉寺に安置されましたが、洪水で流されてしまい、結果琵琶湖をほぼ一周して今の大吉寺に再び安置されることとなったと言います。

この大吉寺の寺名の由来は、元の天吉寺の"天"が、洪水により寺額から"一"の字が消えてしまい、大吉寺となったという、嘘のような本当のようなお話が由来だそう

御本尊自体は60年に1度開帳される秘仏で、前回は平成元年に開帳したとのことなので、次は令和30年…(ながーい!)

本堂は標高350mほどに位置する大吉寺。

なかなか行きづらいとは思うので、せっかくの機会、ぜひぜひKANNON HOUSEまで聖観音像を観に行ってみてください。



ちなみに、8月下旬からは、余呉町上丹生の源昌寺から聖観音坐像がいらっしゃるとか。 余呉湖を臨む静閑な余呉地域は、本当にステキな町で、今から待ち遠しいです。

では。

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