記事一覧

"最澄と天台宗のすべて"見どころ予習

f:id:nagayui:20211205122622p:plain

いよいよ会期がはじまった特別展
「最澄と天台宗のすべて」
①〜⑥にも細分化された展示替えに、一体いつ見にいくのがいいの?と頭を悩ました方も少なくないはず。
仏像もたっぷり来る今回の展示に、仏像にフォーカスして私的オススメ鑑賞日をまとめてました。


f:id:nagayui:20211015012440p:plain

赤文字:秘仏


国宝、秘仏、寺外初公開…ひとつも逃さず楽しみたい!

今回の展示では、国宝はもちろん、秘仏や寺外初公開の仏像が多数あります。
そんな普段はなかなかお目にかかれない特別な仏像をひとつも逃したくない!というそんな方は ②と③の期間に行くのがオススメ。
実は②と③の期間が最も多くの仏像を楽しめる期間かつ、秘仏をマルっと堪能できる期間なのです。


圧巻の8躯!秘仏一覧

【京都 法界寺】薬師如来立像

f:id:nagayui:20211016204507j:plain:w360:h270
別名「日野薬師」とも呼ばれる薬師如来像。
重要文化財であり、秘仏の薬師如来立像の胎内には最澄が手作りしたとされる三寸薬師像が納められており、安産や子供の成長を願う人の参拝が多いと言われています。 今回の出展が寺外初公開
 

【滋賀 園城寺】智証大師坐像

国宝、そして秘仏という大変貴重なお像。智証大師が亡くなられた後に作られたこのお像には、大師の遺骨を納めたことから「御骨大師」とも呼ばれています。

【滋賀 伊崎寺】不動明王坐像

f:id:nagayui:20211016172814j:plain:w360:h270

相応和尚が葛の木から作ったとされる平安中期のお像です。
2006年に重要文化財に指定されてから比叡山延暦寺の國寳殿に収蔵されています。

【京都 真正極楽寺】阿弥陀如来立像

f:id:nagayui:20211016210213j:plain:w360:h270
慈覚大師、円仁が制作したとされる一木造の作品。年に1度だけご開帳される大変貴重なお像です。さらに、阿弥陀如来の立像としては現在最古例の作品と言われています。
スッとした鼻のとても美しいお顔の阿弥陀如来像です。

【東京 寛永寺】薬師如来立像

f:id:nagayui:20211016233848j:plain:w360:h270
最澄が制作したとされるお像。寛永寺の御本尊としてお守りされている秘仏の本像は、普段一般公開はされていないため、今回の出展は大変貴重な機会。絶対見逃せません♡

【兵庫 能福寺】十一面観音菩薩立像

f:id:nagayui:20211016205314j:plain:w360:h270
秘仏として永代祠堂に安置されている像高121.1cmの十一面観音菩薩立像。 毎年1月18日の初観音会にのみ公開 される貴重なお像です。

【岐阜 願園寺】薬師如来坐像

f:id:nagayui:20211016223007p:plain:w360:h270
この薬師如来像は最澄が桜の木で自ら制作したといわれていましたが、今回の展示に併せて調査を行ったところ、制作者が異なることが判明。
座高は約163㎝と比較的大柄な御姿。普段は秘仏として見ることは叶いませんが、子年の4月のみ特別に公開されているという、こちらも大変貴重なお像です。 今回の出展が寺外初公開


【東京 深大寺】慈恵大師像

f:id:nagayui:20211016221147j:plain:w360:h270
像長約2メートルを超えるお像で、高僧の肖像彫としては最大級と言われています。
東京都指定文化財で秘仏として大切に守られてきたお像で、 ご開帳は50年に1度 。今回は2009年に良源の大遠忌1025年を記念し、半分の25年というタイミングで中開帳が行われて以来のご開帳になります。
また、寺外の公開は、明和2年(1765)の7月と文化13年(1816)の6月の両国・回向院えこういん での出開帳以来、205年ぶりという大変貴重な公開作品となります。




数字で見る「最澄と天台宗のすべて」

種類別

f:id:nagayui:20211016202419j:plain:w360:h240
最澄と天台宗、と言うテーマを聞くと、最澄の多くの弟子が思い浮かびます。それもあってか、高僧像の出展が1番多い結果に。

地域別

f:id:nagayui:20211016202318j:plain:w360:h270
最澄の出身地、そしてゆかりの寺延暦寺の地、滋賀からの出展が最も多い結果に。

時代別

f:id:nagayui:20211016202438j:plain:w360:h230

やっぱり最澄。平安時代のお像が最も多いですね。

おわりに

仏像以外にももちろん貴重な展示が沢山の「最澄と天台宗のすべて」。
東京を終えると九州、京都と巡回。各所で見ることのできる展示も変わるので、さまざまな角度から楽しめること間違いなし!
まずは東京、皆さまもぜひ、楽しんでください。(私も楽しみ!)

Copyright © 2021 nagamagazine. All Rights Reserved.