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#3 湖北の美仏!国宝・十一面観音菩薩

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3月。滋賀県長浜市、高月町にある向源寺の渡岸寺観音堂に行ってきました。

まさに観音の里代表

「観音の里」とも言われる滋賀県長浜市。

JR高月駅から徒歩10分ほどに位置するのが、観音の里を代表するとも言える国宝・十一面観音菩薩が安置されている向源寺の渡岸寺観音堂。

十一面観音菩薩は、現在、国内で7体が国宝指定されており、この向源寺の十一面観音もそのうちの1体。

7体の国宝のうち、最も美しいとも称されており、そのしなやかな腰や、お顔の造形などは、写真などでは伝わりきらない生の美がありました。

身長は約190cm、体重は42kg、檜一木彫り。寺伝では、泰澄大師の作品とされているそうです。
(残念ながら写真撮影は禁止なので、ぜひ本物を見ていただきたいです)


そもそも十一面観音って?

十一面観音菩薩とは、その名の通り、十一面のお顔を有しており、あらゆる方向で苦しんでいる人を見つけ出せるように、との思いが込められた造形。

十一面の内訳は、慈悲相が3面、憤怒相が3面、白牙上出相が3面、暴悪大笑面が1面、如来相の1面で構成されており、向源寺の観音さまの見どころは、何と言ってもこの暴悪大笑面と言っても過言ではないはず…!

ぱっと見、なかなかのインパクトのある暴悪大笑面。文字すらなかなかのインパクト…。
(ステッカーにしようかな…)

邪悪な心や衆生を笑って吹き飛ばすという思いが込められているそう。

通常、十一面観音の暴悪大笑面は頭の後ろに位置するため、光背に隠れて拝むことができないのですが、向源寺の観音さまは光背がなく、さらに360度から見れるように展示されているので、そのお顔をじっくり拝むことができる、まさに展示の境地です。

細部に至るまで360度その彫刻美を拝むことができるというのは、仏像好きにはたまらないもの…。

しかもこの観音さまは、横から見ると前傾姿勢になっており、正面から見るとしなやかな腰が、横から見るとぼてっと見える、そんなトリックアート的造形美があるわけです。

あぁ…奥が深い日本の仏像彫刻技術…

御朱印

ちなみに向源寺の御朱印はこちら。

昨年の4月に訪れたのとならべてみました。

おいしい〆

帰りには木ノ本駅前の喫茶店いこいのハンバーグ定食をいただいてきました。

ハンバーグはもちろんのこと、お味噌も自家製のお味噌汁、となんとも昔ながらで、レトロな喫茶店。ハムとか目玉焼きも付いてるっていいですね…
(ハンバーグ定食 ¥1,050)

おわりに

ということで、滋賀、湖北を代表する向源寺に行ってきたわけですが、
観音堂の360度展示は本当に素晴らしくて、何度行っても発見ばかり。
薄暗い堂内と、最高のライティング、人もそんなに多くなく、静かに落ち着いて拝観できるのがまた嬉しい。

滋賀県は、向源寺だけでなく、本当に寺院が多く、仏像も多い都市なので、ぜひぜひ滋賀巡りをして、素敵な仏像を見つけてください。

では。

向源寺
浄土真宗 慈雲山
住所:滋賀県長浜市高月町渡岸寺88
アクセス:JR北陸本線 「高月駅」 下車 徒歩 10分
拝観時間:9:00〜16:00
拝観料金:500円

お食事 いこい
営業時間:9:00〜18:00
定休日 :不定休
住所 :滋賀県長浜市木之本町木之本1549-2
最寄り駅:JR「木ノ本」駅から徒歩3分

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