#2 東京・世田谷 青瑠璃螺髪の9体阿弥陀像
アフロ仏こと、五劫思惟阿弥陀仏巡りの旅、第2弾。東京・世田谷の淨眞寺にやってきました
淨眞寺は大井町線「九品仏駅」から徒歩5分ほどの場所に位置する浄土宗のお寺。五劫思惟阿弥陀仏は本堂入って左側に安置されていました。
高さ約120㌢の木造の本像は金戒光明寺の五劫思惟阿弥陀仏よりもアフロが控えめで、印相が阿弥陀定印をしているところが特徴的。制作年代は江戸時代と推定され、世田谷区指定有形文化財にも指定されています。
(写真撮影OK)
実は淨眞寺、この五劫思惟阿弥陀仏も有名ですが、何より駅名にもなっている通り、9体の青瑠璃螺髪の阿弥陀様が安置されていることも大きな特徴のひとつ。
この見事な瑠璃色の螺髪…!
『大智度論』(摩訶般若波羅蜜経の注釈書)に三十二相という記述があるわけですが、
この三十二相とは、仏画や、仏像が制作される際に参考にされる、仏の視覚的な32この特徴のことで、その中の一つに、「仏様の毛穴ひとつひとつから青瑠璃色の毛が生えていて、香気を放つ」ということが描かれています。(
これが青瑠璃螺髪の仏像を生み出したひとつの要因なのだそう。
ところで(2回め)、そもそもなんで青瑠璃色なんでしょう?
(別に赤でも黄色でもいいよね?)
お寺の法要なんかがあると、5色の垂れ幕がかかっているのを見たことがある人も多いと思いますが、この5色は、適当にピックアップされたわけではなくて、確かな意味があるんだそう。
緑(青)…頭髪の色
黄…体の色
赤…血液の色
白…歯の色
黒(紫)…袈裟の色
これら全ての色が、お釈迦様の身体を表しているのです。
青というのは、「禅定」つまり、心の落ち着いた状態を表していると言われており、古くから、心落ち着く=青=お釈迦様の頭髪の色と親しまれていたんだろうなぁ。
ちなみに、実は現在「平成九品佛大修繕」の真っ只中で、修繕中の中品下生仏さまもこの通り。
ちーん。
9体総て修繕が完成するのは2034年予定とのこと。長い道のりだ…。
意外ににしれっと見ていましたが、実は9体が1つの寺院に集約しているのは、今はもう京都の浄瑠璃寺と、ここ、淨眞寺しかないんだそう。
(浄瑠璃寺も昨年から2体ずつ修繕中)
せっかくなので、写経を行い、勧進朱印として金の御朱印を頂きました。
無事に帰ってこられることを待ってます
ちなみに、通常御朱印はこちら
金戒光明寺のように、押し印が五劫思惟阿弥陀仏や、9品仏でかわいらしい。
自由が丘からも歩いて行けるほどの淨眞寺。敷地は広く、落ち着いた雰囲気。
3年に1度には、お面かぶりというインパクト強めなお祭りを関東で唯一開催しているお寺でもあり、次回開催は今年の5/5。
(どうやら2020年にも開催される模様)
秋は紅葉も見事なようなので、秋にも行きたい。皆さんもぜひ。
では。
淨眞寺
浄土宗九品山 唯在念佛院
住所:東京都世田谷区奥沢7丁目41-3
アクセス:東急大井町線「九品仏駅」徒歩約 4分
拝観時間:6:00〜17:00
拝観料金:特になし